ワークショップ  Workshop

元々は、共同で何かを作る「工房」とか「作業場」を意味する英語。一般的に「自主的な参加・体験」型の講座のことを指す。しかし、講座といっても、教師からのトップダウン的な知識や技能の指導というかたちではなく、進行役と参加者が、共に身体的な体験を通し、互いに影響を及ぼし合いながらボトムアップ的に「創造の場」を形成していくことに比重が置かれる。そして、何かを作り上げるという結果よりも、その場と時間を共有するプロセスを大切にする。
1960年代あたりから、グループで活動するときに行われるこの手法が広まった。今日では、美術、音楽、演劇、ダンスなどの芸術分野以外にも、環境教育、住民参加の街づくり、NPOの研修など、学校教育の枠を超えて様々な分野に広がっている。

日本では(美術において)1990年代以降、各地の美術館で普及教育の充実化やアートプロジェクトの一般化に伴って、地域の中でのコミュニケーションを積極的に図る目的で盛んに行われるようになり定着した。その背景には、海外からの影響やバブル経済がはじけた後の景気後退期に所蔵品の不足を別活動で補うという事情もあった。
現在でも、台所事情からお金のかかる収集や企画展開催に代わるものとして注目をされているが、一部にはやや形骸化しているという指摘もあり、単なる住民参加のアリバイづくりや入場者増だけを狙うものではない、より新しい方法を試みるなどの一層の工夫が求められている状況にある。

ちなみに、私も今まで幾度かワークショップを行ってきた。(以下はテーマ例)
「街をつくろう」・「環境探検」・「場とあなたの二重像」・「からだに見る風景」・「眼差しはどこにある」・「さようなら傘たち」・「ヒモで発見」など…。今後も機会があれば積極的に行っていきたいと考えているが、「セミナーパフォーマンス」というパフォーマンス公演とワークショップを融合した新たなかたちも個人的に模索している。(2006) 
2009. 補足記入

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