フィールドワーク Fieldwork

実地研究、野外調査。もともとこの語は人類学の学問上の方法論だったが、その有効性により、次第に様々な領域の方法論として敷衍化されていった。

私の場合、1980年に作品のサブタイトルにこの語を用い始めたが、未開地域を対象としたかつての人類学的方法ではなく、あくまでも現実の我々が生きる場、社会(ことに都市)を対象にしている。もちろん社会学者のアプローチとは異なり、あくまでも一人の美術家として個人的な手法として行っているに過ぎなかった。ある外国人のジャーナリストは、私の制作態度・手法について「新種の人類学者」(Arthropologist)という造語を贈ってくれたことがある。

その後、'90年代あたりからは、建築家の都市計画などとも連携したり、地域社会の中でプロジェクト型アートの隆盛にともなって、地域のリサーチを行うフィールドワーク流のアプローチは様々な美術家が行うようになった。特に、アーティスト・イン・レジデンスにおける制作においては、この手法は必要かくべかざるものになっているといっても過言ではない。

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