世界をそこにとどめようとすればするほど、形は輪郭を失い、ぼけ、漂い出ていく。逆に、輪郭を破壊するということもそんなに容易ではあるまい。(ジャコメッティーのあの壮大な努力を想起してみよう。)

私の眼差しが、そんな固定化−[世界に向き合う]と、流動化−[世界に紛れ込む]の間で、振幅運動を繰り返す時に生じる、微細な擦過音や熱量を再確認し増幅する手立てとしてのドローイング。

重要なのは、その虚構性に立脚した速度と誘引力だ。

『from Installation to Drawing』展 カタログコメントより 1990.1月


1989. Running over (綿布、フォトプロセス、土)



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