MARUYAMA Tokio
1991
Iwaki City Art Museum
Performance "Land of Information"
公演当日の新聞各紙、販売中の雑誌類、市役所の不要書類、美術館の不要書類、市内の電話帳、その他の書類、トランシーバー、ラジオ、蛍光灯、スピーカー、その他
会場内には当日の新聞、販売中の雑誌、美術館や役所から出た各種の不要書類、公文書、市内の電話帳が一面に並べられ、ラジオが放送を受信し鳴っている。会場周辺の土地や、地域にまつわる様々な情報が入り交じっている。
観客は会場に入ると、サインペンを渡され、思い思いに紙の上に印をつけていく。その間、丸山は市内を歩き回っていて、次第に会場に近づいていく。会場内の中央の箱の上に置かれたトランシーバーからは、彼のトランシーバーから送信された街中の音、人の声などが聞こえてくる。
丸山が館内に着き、会場内に入り、パフォーマンスが始まるが、観客はしばらくそれに気がつかない。美術館の設計図、展覧会ポスターなどを目の前に掲げながら、1枚ずつ床に並べていき、次第に中央の箱に近づいていく。
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中央の箱に近づくと場内が暗くなり、吊された蛍光灯が点灯される。そして箱から取り出した新聞や雑誌、美術館のチケットなどがばらまかれ始める。
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丸山は、観客がマークした部分を這いずり回りながら探し、うなるように声を出し読み上げていく。そのうち蛍光灯が点滅し始め、それに伴ってラジオの音はノイズとともに聞き取れなくなっていく。整然としていた空間はやがて錯綜した空間へ変容していく。…。
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使用されたものは、後で全て箱に入れられ、関係者のサインとともに封印された。
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