MARUYAMA Tokio
6. May. - 11. May. 1991
ルナミ画廊 個展 
“SELF−ENVIRONMENT ”「土地の系」 −都心部および戸田橋



各種拾得物、透明フィルムケース、ネガフィルム、アクリル板




戸田橋は東京都と埼玉県の間を流れる荒川に架かる橋である。その橋の脇の、何の変哲もないわずか10m
四方ほどの場所で、フィールドワークに5時間も費やすほどの、多くの種類の「記憶素子」が採集できた。
それを質と色の変化のグラデーションになるように並べ替え、フィルムケースの中に入れて積み上げる。ケースの間にはフィールドワーク中の地面の写真のネガフィルムが挟まれる。
触れるとすぐに崩れてしまいそうな、か細い柱の中にミクロコスモスが宿る。




都内各所で拾得した段ボール箱、ラジオ、他。


通れるか、通れないかのわずかな隙間。薄暗がりの中でライトが向かい合う。壁には光の門ができる。隙間に体を入れていくと、わずかに音が聞こえてくる。幾種類かの人の声のようだが、聞き取る事は困難だ。身動きが取りづらい空間で体験する、奇妙な閉塞感と開放感の共有。




左写真は制作中。膨大な数の段ボール箱をサイズを合わせながら積んでいくのに時間がかかる。



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