MARUYAMA Tokio
10.Aug - 13.Oct 2013
Kunst I Natur 2013
Kjerringoy, Norway,

"From Here to There, From There to Here"

道端の、ある視座から真北を向くと、遠近感がなくなり平板な円形に見える世界図(未完成)が現れる。

それは傾斜地の岩盤から剥ぎ取られた苔と草土の跡である。一本の白樺は、ここノルウェイ・シャリンゲイの位置を示すが、これを見る各人が住まうそれぞれの「心の地」の象徴でもある。空間的には、あえて眼差しの起点とその中心軸を集約させるように仕向けながら、パフォーマンスでは、逆説的に分散化させようと試みた。

制作は、雄大な自然の中での地道なものだったが、このような野外展で陥りがちな「にわか自然主義」に安住する気にはならかった。そういえば、数回、突如上空に出現したノルウェイ空軍のジェット戦闘機の耳をつんざく爆裂音が、作品のイメージ形成にある程度作用したことも否めない。


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