MARUYAMA Tokio
2008
T & S Gallery
"Simultaneous Positioning"

W2500 × H4300 × D1500
家具部材、DVD映像(気象衛星による雲の動画像)、メジャー、振り子時計、その他(蝉の抜け殻・羽など)


この作品における人型は、手前の壊れた椅子に座った仮想の人物のポジションが想定されている。そして、無限遠の後方からその人物に光が当たり、その影が正面の平面上に落とされたという想定である。

椅子は座れず、上方とその場に置き去りにされたように残される。

存在の名残り。 不在の気配。 眼差しの行方。

実は、これは1998年に発表されたフタバ画廊におけるインスタレーションの、壁面に投影された人物像と少し関連している。(以下の文章を参照。)

(右写真: 1998. フタバ画廊 「時間の補修」)


この作品は、向かい合った壁面の片方の椅子に観客が座ると、向かいの壁面にその姿がプロジェクターで投影される仕掛けになっている。その画像がさらにビデオカメラで映され、時間がディレート(遅延)していくように画像が更新されていく。つまり座った人は、自分の数秒前の過去の姿を次々に見ることになる。

自分の過去の姿はコマ送り状になって、壁面の奥にとけ込むように消えていく。観客の眼差しは、それを追いかけるように向かいの壁を通り向け、ぐるっと地球を一周し、自分の後頭部からまた脳髄に戻る、というイマジネーションで作品が構造化されている。


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